【コラム】中秋の名月。アポロ11号は月に行ったっていうのに。

ほまれ塾助っ人ライターのAです。

こんばんは。

今夜は月がきれいですね。

ちまたでは「中秋の名月」とか言ったり、マクドナルドでは「月見バーガー」が販売されたりしていますね。

今日は月をテーマとし、月をいろいろな観点から眺めてみたいと思います。一応国語・算数・理科・社会の話題を入れましたが、勉強の話と言うより単なるコラムです。

                       

◆文学的な観点からみた月

月は、他の星と比べて、圧倒的に大きく、丸く、明るく、目立ちますよね。それに人類が誕生するずっと前から存在しています。古来より人間にとって特別な存在感を持つ星であったと言えるでしょう。

私たちの祖先の原始人は、夜間は月の明かりを頼りにしていたはずですし、満月や三日月を観て何かを感じることもあったかもしれません。

「小倉百人一首」などの和歌にも、「月みれば」「ありあけの月ぞ残れる」「雲のいづこに月やどるらむ」のように月がよく出てきます。この時代の日本語では既に「月」という名称が用いられていたことがわかりますね。

また、人間の生活に欠かせない単位の「1カ月」とは「月が地球の周りを1周するのにかかる時間」のことです。だから「月」という字が使われているのです。

英語では「month」ですが、これも「moon」が語源です。「moon」が地球の周りを1周するのにかかる時間が「month」なのです。

少し理科っぽい話になってきました。次は理科・算数・数学の観点から月を眺めてみましょう。

                         

◆科学的な観点からみた月

月は衛星です。自ら光を発しているわけではなく、太陽から出た光が月に当たって反射し地球に届いた結果、月をみるという経験が成立します。

ここで光の速さを考えてみましょう。

光はこの世に存在するものの中で最も速く、1秒間に約30万キロメートルも進みます(地球7.5周分です。とてつもなく長い距離です。)

しかし、宇宙はスケールが大きく、月と地球は約38万キロメートルも離れています。したがって、月から地球まで行くには、光でも約1.3秒かかります。

ということは、地球にいる私たちが夜空に浮かぶ月を観たとすると、その月の姿は1.3秒前の過去の姿なのです。

なお、同様の現象は月以外の星でも発生します。300光年の彼方にある星を出た光は、300年後に地球に到達します。百人一首が編集されたのは約800年前ですので、地球から800光年の位置にある星の輝きを観察した場合、当時の人が百人一首の夜空の札を詠んだ瞬間に星を出発した光を今観察していることになります。

科学の話から、また文学的な話に戻ってきました。しかし、こんな風に考えるとロマンがありませんか?

                        

◆アポロ11号は月に行ったっていうのに

同じ対象でも、観点によってみえ方は変わりますよね。文学的な見方も科学的な見方もできると楽しいと思います。月の場合も、月という素材のおもしろみをより多く感じ取れるでしょう。

最後に音楽の事例を挙げます。

みなさんが生まれる前に、ある有名なバンドの「アポロ」という曲が日本中で大流行し、彼らが有名になるきっかけにもなりました。

曲の出だしは「僕らの生まれてくるずっとずっと前にはもうアポロ11号は月に行ったっていうのに」です。

全部聴くと分かりますが、メロディーと歌詞のセンス、そして声の良さが圧倒的です。今度、竹田教室長にCDを渡しておきます。youtubeでも聴けます。

B’z(2020年現在、日本で最も売れた音楽ユニット。デビューは1988年。)の「今夜月の見える丘に」という曲もあります。歌詞が無くても楽器の演奏だけで月夜の風景が浮かぶ名曲です。

月は今も昔も魅力的な素材なんですね。

                      

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