ほまれ塾助っ人ライターのAです。
夏らしく暑くなってきましたが、学習は順調に進んでいるでしょうか。
今日は、意外なところで活用されている数学について考えてみます。
「数学って何の役に立つんだろう?」と思いながら夏バテしている生徒様は、下記のトリックを試してみてください。
◆うるう年
前回のブログで、「365日のマジック」と題して数学を活用したマジックの話をさせていただきました。
1年が365日であることを利用して、来年の今日が何曜日か当てるというマジックです。
このマジックは道具や事前準備が要らず、とても簡単にでき、それでいて意外と盛り上がります。
なかなか良いマジックなのですが、一つ弱点があります。うるう年の時は少し計算量が増えるのです。
夏の風物詩とも言える映画「サマーウォーズ」で主人公が披露する曜日の計算も、うるう年を考慮しないと答えが出ません。
プログラムを作る時も、うるう年をしっかり計算しないと正しいプログラムが作れません。
日常生活でも、うるう年によって計算が狂う時があります。
2月29日に生まれた人は誕生日を1日ずらしたりします。
なぜ、うるう年というややこしいものがあるのでしょうか?
オリンピック選手の練習期間を1日増やすためでしょうか?それとも特に意味は無いのでしょうか?
◆うるう年というトリック
答えは数学的な計算にあります。
私たちは、地球が365日かけて太陽の周りを1周することを、科学的な知見として知っています。
しかし、実は、地球が太陽の周りを移動するスピードは少し遅くて、1周するには365日と約6時間かかります。
カレンダーが進む速さに比べて、地球の公転はわずかに遅いのです。
そのため、1年前の同じ日と比べると、地球は少し遅れた位置にあります。
1年だけなら大した差ではありませんが、この差が何百年分も積み重なると、地球の位置はどんどん後ろへずれていきます。やがて、「カレンダーでは12月なのに、まだ夏のようだ」という事態が発生します。
大昔の人類はこのことに気付きました。実際の季節がカレンダーの日付に対して遅れていることに気付いたのです。
さて、どうすればよいでしょう。
最もシンプルな方法は、12月31日の11時59分に時計を6時間止めることです。6時間経って、地球が1年前と同じ位置まで来たら再び時計を動かします。時が止まった世界を6時間分体験できます。
あるいは、12月31日から翌年の1月1日に変わった瞬間に時計を6時間巻き戻してもよいでしょう。年越しのカウントダウンを2回楽しめますね。
しかし、これらの方法は、実際にやってみたらおもしろそうですが、あまりに混乱を招き過ぎます。
そこで人類が出した答えは、「4年に1回だけ366日の年を設ける」でした。
1日は24時間ですから、4年に1回24時間待てば、1年当たり6時間待つことになり、地球の移動がカレンダーに追いつきます。少しややこしいですが、時計を6時間止めたり6時間巻き戻したりするよりはずっと便利です。
うるう年は、昔の人類が数学を活用して生み出したトリックだったのです。
ほまれ塾
個別説明会・入塾の問い合わせはコチラから