【学習について】社会を簡単にするコツ①関連性を把握する

ほまれ塾助っ人ライターのAです。

前回のブログで、「学校の社会科は簡単だ」という話をさせていただきました。

現時点で簡単に点が取れている人はその調子です。英語や数学や理科のようにどんどんレベルが上がってむずかしくなるというものでもないですし、今後も大丈夫でしょう。

簡単ではないと感じている人は、解決策を周りの人に聞いてみましょう。

今日は、よくある原因と解決策を3つ考えてみました。

◆関連性を考えていない

通常、人間の脳は、複数の物事はバラバラに覚えるよりつなげて覚えた方が記憶に残ります。その上、記憶した後も知識として引き出しやすく、応用が利きます。

歴史を例に考えてみます。

次の15個を覚えなければならないとしましょう。

(1)ひらがなは昔の中国の漢字から作られた(安→あ、以→い、宇→う)

(2)平安時代は文学が発展した

(3)源氏物語の作者は紫式部

(4)枕草子の作者は清少納言

(5)法隆寺は現存する世界最古の木造建築物である

(6)法隆寺は奈良にある

(7)飛鳥時代は仏教文化が発展した

(8)飛鳥文化は国際色豊かであった

(9)遣隋使は600年代初頭に実施された

(10)遣唐使は894年に廃止された

(11)江戸は今の東京の位置にあった

(12)1968年、川端康成が日本人初のノーベル文学賞を受賞した

(13)2010年、中国のGDPは日本を抜いた

(14)2011年、東京スカイツリーが完成した

(15)2017年、カズオ・イシグロがノーベル文学賞を受賞した

これを1個ずつ機械的に暗記するのは、なかなかたいへんだと思います。

しかし、こんな風に考えてみたらどうでしょう。

「近年、中国の経済は急速に発展している。2010年には中国のGDPは日本を抜いて世界第2位となり、大きな話題を呼んだ。7世紀頃は中国が東アジア最大の先進国だった。日本は、中国の制度や文化を参考にするために、遣隋使、続いて遣唐使を中国へ送った。唐の国力低下に伴い894年に遣唐使が廃止されるまでの間、海外の文化や仏教が日本に取り入れられた。

有名な奈良の法隆寺も、7世紀に建設された仏教寺院である。現存する世界最古の木造建築物として当時の文化を伝えている。約1300年後、法隆寺の「デザイン」や「地震に強い構造」を参考にして、2011年に東京スカイツリーが完成した。法隆寺のDNAは浅草でスカイツリーとなって世界中から観光客を集め、かつての江戸の町はにぎわっている。

漢字も中国から日本に伝わった文化だ。漢字の運用はむずかしいため、かつてはアジア各国に広がったが、現在でも漢字を常用している国は中国と日本のみである。

漢字を用いる中国語と日本語は、英訳でニュアンスを伝えにくいため、100人近くいる歴代ノーベル文学賞受賞者の中で中国人と日本人は2人ずつしかいない。日本人初の受賞者・川端康成の文章は、英訳してもニュアンスが損なわれにくいという特徴がある。2017年に受賞したカズオ・イシグロは日系イギリス人であり、作品も英語で書かれている。

日本文学の歴史が始まったのは平安時代、7世紀頃からだが、これは平安時代に漢字からひらがなが作られ、文章を書きやすくなったからである。以降、紫式部の源氏物語や清少納言の枕草子など、数々のすぐれた日本文学が誕生し、川端康成へとつながっていく。毎年おしいところまで行く村上春樹は、今年こそノーベル文学賞を受賞するだろうか?」

各要素間の関連性、背景、理由などを把握すると、バラバラだった情報が頭の中で有機的につながって、記憶に残りやすくなります。

「白紙(894年)に戻す遣唐使」のような語呂合わせも併用するとおもしろ味もあるでしょう。

ただし、むやみに年号を暗記しようとする人は、流れを把握できず社会が不得意になる傾向があります。流れを把握する方に力を入れた方が社会が得意になりやすく、点数が上がるでしょう。

残りの2つは、次回のブログで記載致します。

              

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