ほまれ塾助っ人ライターのAです。
東京オリンピックも最終日となりました。
先月のブログで、夏の花火大会を例に算数の文章問題のコツをお話させていただきましたが、今日はオリンピックを題材として考えてみます。
次の2つの問題を考えてみてください。
【第1問】
前回の夏季オリンピック(ブラジルのリオデジャネイロ)で最も金メダルを多く獲得したのはアメリカで46枚、次にイギリス(27枚)、中国(26枚)、ロシア(19枚)、ドイツ(17枚)の順であった。金メダルには、1枚あたり少なくとも6グラムの金を使用する決まりになっている。仮に金メダル1枚に6.01グラムの金が使われているとすると、上位5カ国の金メダルを全てそろえると何グラムの金が集まるか。
【第2問】
「あるオリンピックのマラソンの予選が開催された。予選で100位以内に入ればオリンピックに出場できる。ある選手は100位に入るかどうかギリギリのところだったが、終盤でラストスパートをかけ、101位の選手と100位の選手を抜いた。さらに飛ばし続け、99位・98位・97位の選手を抜いた直後にゴールした。ゴールした時点では何位だったか。」
第1問は説明が長いだけで、文章を読解する力や状況をイメージする力はあまり必要とされません。形式は文章問題ですが、本質的にはただの計算問題です。ただ計算すれば答えが出ます。(46+27+26+19+17=135, 135×6.01=811.35)
大事なのは第2問です。
答えは「96位」となりましたか?
残念!ひっかかりましたね。正解は「97位」です。
立ち止まってもう一度考えてみてください。自分が前の走者を抜いていく様子をイメージしてください。
99位の走者を抜いたら自分は99位になります(98位ではなく)。98位の走者を抜いたら自分は98位になるんです(97位ではなく)。問題文のように99位の走者と98位の走者と97位の走者を抜いたら97位になります。
◆読解力・イメージ力を伸ばそう
こんな問題は算数のテストでは出ないかもしれませんが、「計算や数式以前に、文章を読解したり状況をイメージしたりする力が必要だ」ということを理解していただければ幸いです。
「文章問題」と言うとむずかしく考えてしまいますが、小学校の算数は、あくまでも小学校の算数であり、高校数学や大学数学のようなむずかしい計算はしません。
計算力よりも、文章を読解して状況をイメージする力が問われます。算数と言うより国語の問題だったりします。
解けるようになるには、「本を読む」「外で遊ぶ」「自然を観察する」などして、読解力やイメージ力を伸ばすと効果的でしょう。
もし今算数の文章問題でつまずいていても大丈夫です。前を走っている人を追い抜いていきましょう。
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