ほまれ塾助っ人ライターのAです。
先日のブログで、自宅でも楽しめるおもしろい映画をいくつか紹介させていただきました。(「魔女の宅急便」「千と千尋の神隠し」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「塔の上のラプンツェル」など)
今日は、外で遊ぶことの有用性を考えてみます。
結論から言うと、小学生のうちは外で遊んだ方が学力は上がりやすいと思います。どの教科でも、実体験があった方が理解しやすい話が時々あるからです。
2つ例を挙げます。
【例1】有機物は自然の力で分解されるが、無機物は半永久的に残る。
まず理科を例に考えてみます。
物質には有機物と無機物があることや、それぞれの特徴は習ったでしょうか。
有機物は、炭素や水素などで構成され、燃えると水や二酸化炭素を発生させて別の物質になります。身の回りの物で言うと、野菜・砂糖・紙などは有機物です。
反対に、 金・銀・アルミニウムなどの金属やガラスは無機物であり、
自然の力で分解されません。燃やしても、長時間屋外に放置しても、有機物のように分解されることはありません。
このような話は、何もむずかしいことではありません。しかし、実物を観察した経験があって、経験に基づくイメージがわかないと、直感的に理解しにくいと思います。
子どもの時に、キャンプファイヤーをしたり、焼肉を焼いたり、海岸で角が取れて丸くなったガラスを拾ったり、モラルの無い人によってポイ捨てされたアルミ缶がいつまでも残っているのをみかけたり・・・といった体験をすることにより、自然現象をイメージする力の土台が作られます。
高校の化学になると、有機物・無機物それぞれの化学反応の理論を小中学校よりも深く学びますが、教科書で理論を学ぶ以前に自然を観察した体験が少ないとイメージがわかないでしょう。
さらに言うと、高校の化学は理論化学・有機化学・無機化学という3つの分野に分けて展開されますが、このような分け方をすること自体もピンとこなくて翻弄(ほんろう)されてしまう恐れもあります。
理科はイメージする力が重要です。そして、イメージをするためには、自然の中で遊んだ経験が必要です。
【例2】時差の計算問題はむずかしい?
今度は社会の例を考えてみましょう。
もう遠い記憶ですが、たしか私が高校入試に挑んだ時代は、社会では地理の分野で時差の問題(「日本が13時の時、イギリスは何時か?」といった具合に2地点間の時差を計算で求める)がよく出ました。
暗記科目である社会の中に計算問題として登場するため、解ける人と解けない人が出て差がつきます。そのため、参考書ではページを割いて詳しく解説され、講師も熱心に説明したりするのですが、一生懸命に説明しても、理解しようと思って説明を聴いても、なかなか分からないことが多かったのです。「時差の問題ってむずかしいなあ」と苦手意識を持つのです。
しかし、今振り返ってみると、 理解しにくいのは実体験が無かったからであって、決して高度な理論でもむずかしい話でもなかったと思います。
一生懸命勉強しているかとか、資質がどうとかいうことは重要ではなく、実体験があれば簡単に分かります。
反対に実体験が無いと、いくら説明を聴いてもなかなかイメージがわかず、その場では分かったと思ってもすぐに忘れてしまうでしょう。
机の上で何時間も考えるよりも、海外旅行に行って時差ボケを体験するとか、夜にヨーロッパの人と電話するとヨーロッパは8時間前でまだ昼間だとか、そういう経験を何回かしたことがある人は簡単に分かるでしょう。
◆結論:外で遊ぼう!
今日のブログでは理科と社会の例を一つずつ挙げてみました。
他にも、理科なら天体の動き、社会なら円高・ドル安など、そして他教科でも同様のことが言えます。
外で遊んだ経験が、机の上の勉強を理解する土台となっていることがあるのです。
スマートフォンやゲームばかりして外で過ごす時間が減ると、実体験がどんどん減り、健全な理解力が発達しにくくなる恐れがあります。小学生ぐらいの年齢であれば、「外で遊ぶことは有効な勉強だ」とさえ言ってもよいでしょう。
もしこの記事を読まれている保護者様がいらっしゃったら、健康面においてだけでなく、学力向上の観点からも、外で遊ぶ時間を確保していただくと良いかもしれません。
週末は外で元気に遊びましょう。
ほまれ塾
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