ほまれ塾助っ人ライターのAです。
11月も後半になり寒くなってきましたが、みなさん元気にお過ごしでしょうか。
最近寒くなってきたところで、温度の変化をめぐる理科の話をしてみたいと思います。
①「熱」とは「分子の運動」である
私たち人間は、寒い冬になると、夏ほど活発に動き回らなかったり、こたつで丸くなったりすることがありますね。
これは物体中の分子も同じです。
物体を構成する分子は、物体の温度が高くなるほど動きが速くなり、反対に温度が低くなるほど動きが遅くなります。
そして、分子が速く動いている時は物体の体積は大きくなり、反対に分子がゆっくり動いている時は物体の体積は小さくなります。
H2O(水)を例として考えてみます。
100℃以上の高温のH2O(水蒸気)の温度を下げていくと、液体の水になり、さらに温度を下げていくと固体の氷になります。氷の中のH2O分子が動くスピードは、水蒸気の中のH2O分子よりもゆっくりです(みただけでは分かりませんが、仮に性能の良い顕微鏡でみたとすれば確認できます)。
このような状況から、「熱の正体は分子の運動が生み出すエネルギーである」という結論が導かれます。電子レンジでおにぎりが温まるのは、電磁波によっておにぎりの中の水分子などが振動するからです。
なお、今年の神奈川県高校入試の理科では、熱と分子の運動の理解を問う問題が出題されていますが、上述の話程度の理解で十分正答できます。高校入試では、H2O分子の速度を計算で求めたりはしません。高校の理科になるともっと深い理解が必要となり、熱を分子の運動で表す数式を学び、その数式を使って問題を解きます。
②「絶対零度」って何?
「絶対零度」という言葉を聞いたことがあると思います。
氷ポケモンの必殺技でもあります。伝説のポケモン「フリーザー」などが覚えます。
「熱の正体は物体の運動である」という原理が分かると、この「絶対零度」も科学的に考察できるようになります。
物体の温度を下げていくと原子や分子の動きも遅くなっていき、ある温度まで下がると原子や分子の動きは止まり、それ以上は温度が下がらなくなります。この「原子や分子が止まった時の温度」が絶対零度(約−273 ℃)です。
ポケモンの技名には科学的な意味があったんですね。ポケモンには他にも「ソニックブーム」「超音波」「光合成」など科学に基づく技が登場します。
これからどんどん寒くなりますが、低温の物体中の分子のように鈍くならずに、外で元気よく遊びましょう。
そうすれば、体が元気になり、自然現象をイメージする力も高まります。理科の学力も上がるでしょう。
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